ベルジュラックのAOC

モンラヴェル
ロゼット
ペシャルマン
ベルジュラック
モンバジャック
ソーシニャック

Bergerac ベルジュラック

赤ワイン:Bergerac(ベルジュラック)、Côtes de Bergerac(コート・ド・ベルジュラック)
ロゼワイン:Bergerac(ベルジュラック)
辛口白ワイン:Bergerac Sec(ベルジュラック・セック)
半甘口白ワイン:Côtes de Bergerac(コート・ド・ベルジュラック)

面積:9,700ha
収量:432,000hl

風景とテロワール

ベルジュラックのぶどう畑は、ドルドーニュ河の東から西に広がり、ドルドーニュ河の多くの支流が流れています。地質学的には、この地域は主に第三紀(6,550万〜258万8000年前)と第四紀(258万8000年〜)に由来します。ぶどう畑は丘陵地帯(モンバジヤックの丘陵の珪質土と石灰質重粘土)と、日照に恵まれた平野(第三紀の石灰岩と第四紀の砂利質の平野)に広がり、ドルドーニュ河の両岸に広がります。

ぶどうと醸造

赤ワイン、ロゼワイン : ベルジュラックの赤ワインは、完全に、または部分的に除梗した後に醸造されます。コート・ド・ベルジュラックの赤ワインは、それぞれの生産者が選んだ最良のぶどうから造られます。また樽熟成も、しばしば行います。ロゼワインを造るようになったのは最近のことで、セニエ法(※)か短時間のマセラシオン(醸し)により造ります。

※黒ぶどうをごく短時間マセラシオンし、目指す色調になったところで、タンクからぶどう液を抜く。

白ワイン :
ベルジュラックの白ワインの生産地域は、赤ワインの地域と同じです。すなわち、その特別な品質のゆえに生産者が認めた区画です。そのワインは、辛口でも半甘口でも、マセラシオン・ペリキュレール[スキンコンタクト]や、豊かなアロマを得ることができる低温発酵といった新しい技術をうまく活用しています。

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Monbazillac : l'or, fruit de patience
モンバジヤック:忍耐の成果といえる黄金の色

甘口白:Monbazillac(モンバジャック)

面積:1,960ha 収量:210,000hl

風景とテロワール

モンバジヤックは、ドルドーニュのあらゆるワインの中でも、明らかに最も有名なものです。そのぶどう畑はドルドーニュ渓谷の南側に広がり、この地域で最も古い場所の一つです。
その特徴は、北斜面に位置し南を向いていることです。モンバジヤックのぶどう畑は3,600ヘクタールで、5つのコミューン(Pomport, Rouffignac, Colombier, Saint Laurent des Vignes et Monbazillac)に広がります。標高50〜180メートルに位置するその土壌は、粘土質を多く含む粘土石灰質です。
モンバジヤックのぶどう畑は、特別に穏やかな気候に恵まれています。最も注目すべき気候現象は、秋に起こります。朝に霧が発生し、午後は日照に恵まれ、暑くなるのです。湿気があることによりボトリティス・シネレア菌が発生し、これが果粒内部の水分を減少させ、糖度が上昇して、その性質を変化させます。ボトリティス・シネレア菌による貴腐の発生により、ぶどうが自然に濃縮されますが、これは高品質の甘口ワイン造りには欠かせないことです。

ぶどうと醸造

ボトリティス菌の付いた果房の果実は、熟度がそれぞれ異なります。このため、収穫は手で忍耐強く行います。過熟した果実だけを収穫するために、何度も繰り返して収穫を行い、その他の果実が「ロースト」する時間を与えます。
ワインの品質は果実の品質に依存し、テクノロジーは最終産品にほとんど介入することはありません。
果汁の抽出は最も重要な段階です。最良の、干からびたぶどうを、果皮や種などの粕があまり出ないように、やさしく、ゆっくりとプレスを行わなければなりません。
このためぶどうは、醸造所に到着するとすぐにプレスされます。果汁は低温か室温で、デブルバージュ(発酵前清澄)を行います。発酵は、希望するアルコールと糖分のバランスが得られるまで、タンクかバリックで行ないます。モンバジヤックは、他の長熟型のワインと同じように長い熟成を必要とするので、熟成はとても重要な段階です。熟成はタンクで行うことが多いですが、バリックでも行われます。赤ワインと同様に甘口ワインも、色やアロマを進展させるために、定期的な酸素の供給が必要です。
ワインが瓶詰めされるのは最短でも6ヶ月後です。このワインが頂点に達するまでには、まだ待たなくてはなりません。

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Montravel : la révélation d'un terroir historique
モンラヴェル:歴史的なテロワールの啓示

赤ワイン:Montravel(モンラヴェル)
辛口白ワイン:Montravel(モンラヴェル)
半甘口白ワイン :Haut Montravel(オー・モンラヴェル)、Côtes de Montravel(コート・ド・モンラヴェル)
面積:435ha
収量:17,340hl

風景とテロワール

ドルドーニュ県の最も西側にあるモンラヴェル地域は、ジロンド県から来ると最初に目にすることができるベルジュラック地方の畑です。
この場所では、平野部は沖積土により形成された、やせた土壌で、丘陵部はアジャンの石灰質砂岩と呼ばれる第三紀の構成を持つ土壌です。この石灰質砂岩は、石灰岩の上に広がり、高品質の辛口、半甘口の白ワインを生み出すための選ばれた土地を形成しています。
ぶどう畑は白が1,463 ヘクタール、赤が1,747ヘクタールで、モンラヴェルのアペラシオンは合計14コミューンに広がっています。このうち、9コミューンはAOCコート・ド・モンラヴェル、5コミューンはAOCオー・モンラヴェルを名乗ることができます。いずれも、より広いAOCベルジュラックを名乗ることもできます。
2000年は、白ぶどうの畑の380ヘクタールだけが、モンラヴェルのAOCを名乗り、生産量は19,500ヘクトリットルでした。残りはベルジュラックを名乗りました。白ワインは、モンラヴェル(辛口)、コート・ド・モンラヴェル(半甘口)、オー・モンラヴェル(半甘口または特例により甘口)に分かれます。

ぶどうと醸造

AOCモンラヴェルのワインは、現代的な醸造方法(マセラシオン、デブルバージュ、温度コントロールをした発酵など)により造られます。
AOCコート・ド・モンラヴェルとオー・モンラヴェルの半甘口は、「過熟」したぶどうを収穫し、12~18ヶ月熟成させます。AOCオー・モンラヴェルのワインは、さらに甘いので、INAOからの特例により、甘口を名乗ることもできます。
地元のすばらしい品種であり、見直されているミュスカデルが、テロワールのミネラルを尊重しながらも、スパイスのニュアンスをブレンドにもたらします。アロマは熱く、ビロードのように滑らかで、力強いストラクチュアがあります。

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Pécharmant : le plein arôme du temps
ペシャルマン:時間とともに開くアロマ

赤ワイン:Pécharmant(ペシャルマン)

面積:450ha(ペシャルマン+ロゼット) 収量:15,680hl(ペシャルマン+ロゼット)

風景とテロワール

ペシャルマンのぶどう畑ーあるいは昔の「ヴィネ・ノール」ーは、ベルジュラックの町の北側、ドルドーニュ河の右岸に半円形に広がります。主には日照に恵まれる南向きの斜面の丘陵地帯です。
4つのコミューン(Creysse, Bergerac, Lembras, Saint-Sauveu)だけがペシャルマンを造ります。このぶどう畑の個性は、中央山塊の花崗岩が変化した「ペリゴールの砂と砂利」の土壌に由来しています。下土が粘土と鉄分になっています。この地層は深く、不透水性で「トラン」と呼ばれ、ペシャルマンのアペラシオンに典型的なテロワールの味わいを与えます。
2000年の実績では、ぶどう畑は395ヘクタール、19,800ヘクトリットルを生産しました。生産者は46軒で、15軒は協同組合(ぶどう畑全体の30%)でワインを造り、31軒は個人でワインを造っています。生産者1軒あたりのぶどう畑の平均面積は8.5ヘクタールで、生産者の家族経営の特徴を浮き彫りにしています。

ぶどうと醸造

ペシャルマンの旗印を高いレベルで維持するために、AOCペシャルマンの生産者組合は、1992年3月12日付のデクレ(政令)で、生産条件の規定を改訂しました。ぶどうが最も熟した時に収穫する、ぶどうはすぐに醸造所に運搬し、品質の良くない果実を手で取り除く。発酵中は、温度コントロールを行い、ルモンタージュを実施し、発酵と浸漬の期間は、成分分析と味わいにより決定する。樽熟成を1年以上行う、などです。

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Rosette : le temps des Initiés
ロゼット:奥義を極めた時間

半甘口白ワイン:Rosette(ロゼット)

面積:450ha(ペシャルマン+ロゼット)
収量:15,680hl(ペシャルマン+ロゼット)

風景とテロワール

ロゼットのテロワールは、ベルジュラックの町の北西部に位置し、ドルドーニュ河の右岸の、日照に恵まれた丘陵地帯に広がります。
AOCロゼットを名乗ることができるぶどう畑は125ヘクタールですが、2000年には、11軒の生産者だけがこのAOCを名乗りました。その畑の面積は28ヘクタールで、生産量は1,060ヘクトリットルでした。

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Saussignac : le temps des Initiés
ソーシニャック:奥義を極めた時間

甘口白ワイン:Saussignac(ソーシニャック)

面積:70ha
収量:1,200hl

風景とテロワール

ソーシニャックのテロワールは、モンバジヤックとボルドーのサント・フォワ・ボルドーのぶどう畑の間に隠れていて、4 つのコミューン(Gageac-Rouillac, Monestier, Razac de Saussignac, Saussignac)に広がっています。
AOCソーシニャックを名乗ることができる白ワインの畑は903ヘクタールで、辛口に醸造された場合は、AOCベルジュラック・セックを名乗ります。
石灰岩の下土は、最も標高が高い場所では、アジャンの石灰質砂岩と一体化し、珪土に覆われていることもよくあります。粘土石灰質の土壌は、Gageac-Rouillacのコミューンのように、特に鉄分が豊かです。ここから、ソーシニャックのワインの特徴的な味わいが引き出されています。

ぶどうと醸造

ワインは、過熟して、貴腐菌や樹上で自然に乾燥したことにより濃縮されたぶどうを収穫して造られます。収穫は何回かに分けて行われ、手で収穫されます。甘口ワインを生み出すこのアペラシオンの使命は、情熱的な生産者のグループにより高められました。ソーシニャックのテロワールは、傾斜のある斜面の恩恵を受け、その向きのおかげで、秋の朝はドルドーニュ河から霧が発生し、晩秋の小春日和の豊かな日照を受けることができます。
下土には、カスティヨンの石灰岩の痕跡が明確で、このためにぶどうの樹は、豊かなアロマを得るためにとても大切なミネラル分を汲み取ることができます。生産者は、比類なき個性を持つ甘口ワインに適したこのテロワールを維持してきたのです。

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